小池都知事が動かないので、しびれを切らしたのであろう。保坂世田谷区長が、PCR検査を1日3000件まで増やす具体案を提案した。都は、国、そして市区町村と緊密に連携しなければならない。とりわけ、保健所をかかえる市区町村は現場で困っている。都が手を差し伸べるべきなのに、自分の衆議院議員時代の選挙区の豊島区を優先させている。

 菅官房長官は7月11日に感染再拡大は「圧倒的に東京問題」と発言したが、それに反論する小池都知事との対立から、Go To Travelキャンペーンでは、東京都のみが除外されてしまった。あおりを食らって損をしたのは東京都民である。

 7月30日の都内のコロナ感染者が367人と驚くべき数字になったが、それを受けて、小池都知事は、酒類を提供する飲食店とカラオケ店に営業時間を夜10時までに短縮するように要請する方針を打ち出した。期間は8月3日〜31日であり、要請に応じた事業者には、協力金20万円を支給するという。対象となる事業者は4万件、総額80億円になると見積もられている。

 しかし、前回は50万円(2店舗以上持つ事業者は100万円)であり、20万円では家賃の高い都内の店にとっては焼け石に水になってしまうだろう。また、財政調整基金もほぼ使い切っている。財源も苦しい。無利子融資を考えるべきである。

都民を脅し混乱させただけの「ロックダウン」発言

 会見で、小池都知事は、「感染拡大特別警報」と書かれたボードを示しながら、状況がさらに悪化した場合には、「都独自の緊急事態宣言を発することも考えざるをえない」と警告した。しかし、実際にその準備はできておらず、言葉の遊び以上のものではない。本当に、緊急事態宣言を出せるのか。

 歌舞伎町などで感染が広まった頃に、もっと徹底してPCR検査を実施していれば、全国への感染拡大も避けられたのではないか。