(篠原 信:農業研究者)
新型コロナで休校を余儀なくされた子どもたちの、学力格差が懸念されている。セルパワーという企業が2020年6月4日に発表した調査によると、学力格差が生まれてしまうことに不安を感じている親が3割に上るという。
(参考:外部リンク)休校時の自宅学習、母親の3割「学力格差に不安」
https://resemom.jp/article/2020/06/04/56592.html
しかし私が本当に心配しているのは、学力格差より「学習嫌い」な子どもが増えてしまわないか、ということだ。
小学校入学時はみんな「べんきょうがんばりたいです」
小学校入学までの子どもは大概、学ぶことが大好きだ。入学式を取材したテレビに登場する子どもは、「べんきょうがんばりたいです」と宣言する。実際に、学ぶことが大好きだからだ。
小学校入学から2、3年もすると、勉強嫌いの子が現れる。年をとればとるほどはっきり増えてくる。なぜか。小学校入学をきっかけに、「勉強」を強制されるからだ。
勉強という言葉は、「勉(つと)めて強(し)いる」という意味。中国語では、イヤイヤやっていること、嫌がることを強制する意味の言葉だという。ところが日本語では「学ぶ=勉強する」と理解されている。