英フィナンシャル・タイムズや米CNBCなどの報道によると、米アップルはスマートフォン「iPhone」など向けのモバイルアプリ配信サービス「Apple Store」の中国版で、同国当局の認可を得ていないゲームの配信を取りやめるようだ。
政府未認可アプリを禁止
アップルは7月1日付で、未認可ゲームのApple Storeへのアップロードを禁止したという。
中国では、2016年に有料モバイルゲームアプリに認可制を導入した。これはアプリそのものを有料にしているもののほか、アプリ内課金を導入しているものも含まれる。この新規制に従い、華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)といった中国のスマートフォンメーカーは自社サービス内で未認可のゲームを削除した。
ところが、どうわけか当局はアップルに寛大で、同社サービスで配信される有料ゲームには目をつぶってきたという。
そうした中、アップルは今年2月、6月末までにライセンスが必須になると開発者に注意喚起した。そして、その期限が過ぎた今、未認可の有料ゲームは新規や更新のアップロードができなくなった。Apple Storeに登録済みの未認可ゲームは今後、削除されるものとみられている。
中国、アップルへの規制を強化
アップルがなぜ、2016年から長きにわたり中国の規則を免れることができたのかは誰も分からないと、フィナンシャル・タイムズは伝えている。そして、当局がなぜ、このタイミングでアップルに対する規制を強化したのかも定かではないという。ただ、米中貿易摩擦が激しさを増していることがその背景にあるのではないかと、専門家はみている。