アップル ロゴ(写真:ロイター/アフロ)

 米アップルは6月15日、アプリ配信サービス「App Store」を通じて昨年1年間に生み出された売上高の合計が5190億ドル(約55兆8100億円)に上ったとする調査結果を公表した

「商品・サービス」アプリ44.4兆円

 この中で最も多くの金額を占めたのは、小売りや旅行、配車、料理宅配などの「商品・サービス」。その金額は4130億ドル(約44兆4100億円)で全体の約8割を占めた。

 このうち、米ベストバイや米ターゲット、ユニクロ、ZOZOTOWNのような小売大手の「物販アプリ」を通じた売上高が2680億ドル、米エクスペディアや米ユナイテッド航空など「旅行アプリ」の電子決済で支払われた運賃・宿泊料が570億ドル。

 また、米ウーバーテクノロジーズや米リフト、JapanTaxiのような「配車・乗車送迎アプリ」による決済金額は400億ドル、そして、ウーバーや米ドアダッシュ、出前館といった「料理宅配アプリ」の売上高が310億ドルだったという。

 なお、アップルの「Safari」や米グーグルの「Chrome」といったウェブブラウザーで購入された商品などの金額は除外している。

デジタルグッズ・サービスは6.5兆円に

 2番目に金額が大きかったカテゴリーは、音楽・動画配信や電子書籍、ゲームなどの「デジタルグッズ・サービス」で、610億ドル(約6兆5600億円)。

 アップルはこのデジタルグッズ・サービスで、開発者やサービス運営企業から手数料を受け取っている。例えば、有料アプリやアプリ内課金の場合、アップルの取り分は販売額の30%、アプリ内のサブスクリプションサービスは、1年目が同30%で、2年目以降が15%。

 つまり、このデジタルグッズ・サービスのアプリによって開発者などは、消費者が実際に支払った金額の70~85%をアップルから受け取っている。