ツイッターの突然の沸騰により政治が動かされた例として、世界中の科学者たちから日本の「検察庁法」改正が注目されている

 月曜日に今国会成立が見送られた「検察庁法」改正案、報道によれば、今度は国民投票法が取り沙汰されていますが、「ツイッター・デモ」を巡る議論が続いています。

 月曜日に今国会成立が見送られた「検察庁法」、本稿の原案を書き始めましたが、思わぬ展開で黒川弘務東京高検検事長の賭博マージャンが発覚。

 政権としては訓告という軽い処分で黒川氏の退職金などは安堵された模様ですが、この問題はダッチロールを続けています。

 以下はたぶんあらゆるメディアで最初に記すものと思います。7月までに稲田伸夫検事総長は勇退、本来の予定通り林真琴検事総長が誕生することになるでしょう。

 今週は火曜、水曜と続いた「検察庁法」の代わりに、今度は「国民投票法」が取り沙汰され、安倍晋三内閣総理大臣の刑事告発などの動きがあり、「ツイッター・デモ」も続いています。

 もし文化人類学者の山口昌男さんがご存命であったなら「祝祭」として観察されたことでしょう。

「コロナ・ストレス」によって溜まりに溜まった民衆不満がこれから一挙に爆発し、予想を超えた展開が起きる可能性がある。

 そのような冷静なデータサイエンスの分析が、現在花盛りとなりつつある日本の「遅咲きの桜」に対して加えられています。

 検察庁法をお釈迦にした「ツイッター・デモ」についても「マシンによるスパムではないか?」といった見解もありました。

 リツイート総数は1000万件を超えたとのことですが、重複する投稿も多いことは各種の解析(https://mainichi.jp/articles/20200515/k00/00m/040/256000c)からも判明しています。

 しかし独立したアカウント数だけで数十万~100万に近いユーザがあると考えられ、ここまでの盛り上がりは極めて「珍しい」。

 もっと本質的なのは、上の解析はリアクションの数を調べたものであって、広告効果という観点では、それを見た人の数が問題になることです。

 2020年は「オリンピックの年」が「コロナの年」になってしまいました。しかし予定通りグローバルに変わらない予定もあります。

 米国大統領選挙の行方は全世界にとって極めて重要な関心事です。それに与える新型コロナによる「ソーシャル・ストレス」の影響例として、今回の「検察庁法見送り」を検討すべきだろう、というのが欧州アナリストの意見です。

ツイッター・デモの「視聴率」

 今回の「ツイッター・デモ」では、従来には少なかった芸能人「インフルエンサー」の賛同が観測され、話題となりました。

 ハッシュタグ、リツイート数の推移と並行して注目されたのが有名アカウントの「フォロアー数」です。

 例えば、「きゃりーぱみゅぱみゅ」は5.2メガ、すなわち520万人に及び、突出しています。

 テレビCMの広告効果を考えるとき、露出のコマ数ではなく、その視聴率が問題になるのと同様、インフルエンサーのフォロアー数を含めて検討する必要があります。