「今までは、企業のマーケティング担当者や販売の担当者の方が“もっとGoogle広告に予算を配分したほうが売れるかも”とか“このクリエイティブだと弱いのかも”とPDCAサイクルを回してきたと思います。しかし当社は、膨大な量のデータを活用することでいきなり最適解を提示できるのです。そして、もし広告を出稿した結果が予測値から大きく外れた場合はアラートが出て、戦略の変更を指示します。ここで、クリエイティブの問題なのか、検索エンジンのアルゴリズムの変更なのかなどを再分析していくんです」
この手法を確立することによって、飛鳥氏はさらに大きな一歩を踏み出すことができた。
「KPI保証ができるようになりました。いわゆる“結果にコミット”ですね(笑)。今まで広告と言えば“やってみてどうか”でしたが、当社は“こういうことをすればこれくらい売れる”という予想をかなり正確に立てられます。だから結果にコミットできるんです。
現在、KPI保証(成果報酬型)で200社近くの企業にご利用いただいていて、毎年、取扱高が数十%伸びています。取引開始後の初期段階ではクリエイティブのディレクションに労力がかかるため、一気に取引先を増やすことは難しい。そこで、契約する企業の数は少しずつ増やしている状況です」
ピアラがレポートを作成しない理由
ではピアラが、ビューティ、ヘルス、食品の領域に強いのはなぜなのか。
「実を言うと、当初はアパレル、不動産、保険など、通販を行うすべての業種を自動化したいと考えていました。しかし仮にアパレルなら『今年は赤が流行る』といった不確定要素が多く、成功パターンを自動化しにくかったのです。
しかし我々が得意とするビューティ、ヘルス、食品の領域ではこれができました。消費者の悩み別に分類していくと、正確なデータが出せたんです。シミ、しわ、中性脂肪が高い、腰が痛い・・・こういった人間の悩みは普遍的で、あまり変わらないから正確なデータを提供できるのだと思います