新橋演舞場で休演を告げる看板(3月28日、写真:アフロ)

 皆さんの身近では、政府の今回の無意味な「休校」被害、どのような影響が出ているでしょうか?

 今回ほど、この素人政治に怒りを感じたことが、率直に申してありませんでした。

 あまりに激しい語気に、編集部が心配してくださり、大幅にマイルドに改稿したものが以下になりますが、私自身は沸騰する思いをもって本稿を準備しました。

 今回の無根拠な「休校措置」は、「専門家会議で議論した方針ではなく、感染症対策として適切であるか、専門家の見解を一切確認することなく、政治判断として決められたもの」(岡部信彦・川崎市健康安全研究所長・専門家会議委員)であり「判断の理由を国民に示すべき」(岡部委員)と引導を渡されている、どうしようもない素人の無策にほかなりません。

 どういうことか?

 専門委員が「根拠を示せ」と言っているというのは、要するに無根拠な「政治判断」であり、素人が無根拠に思いついた「政策」で、限りなく有効性は疑問であり、単に意味のない思いつきにすぎないことを、告発しているのにほかなりません。

 今回、このバカな思い付きの直接的な影響で、私が指導する、東京大学在学生、東京藝術大学在学生、また地方在住の中学生、高校生に直接的な被害と現金の損失を含むマイナスが出たことで、現在、私は怒り心頭に発しています。

 こんなバカな状態は一刻も早く解消した方がよいと思った、その実態を記したいと思います。

無根拠・無策、さらに無責任な「政府決定」

 東京大学作曲指揮研究室は、毎年夏季と春季に「合宿ゼミナール」を行っています。

 参加するのは東京大学・同大学院在学生、東京藝術大学在学生、また地方在住の中学高校生の参加も認めており、中高大院連携、トップエンドの「STREAMM教育」を実施しています。

 ここでいうSTREAMMとは

Science 科学
Technology 技術
Reflection 熟慮
Ethics 倫理
Arts 藝術
Mathematicsand 数学と
Music 音楽

 の総称で、フランス国立音楽音響研究所IRCAM、ミュンヘン工科大学FacebookAI倫理研究所などとの国際協力のもと、東京大学がグローバルにイニシアティヴをとって推進する人材育成スキームです。