2月25日、先にクルーズ船「ダイアモンド・プリンセス号」から下船した970人の「未感染」と見なされた乗客から、28人の「発症者」が出ていることが発表されました。
安全である、公共交通機関を用いて帰宅してよい、と文書を渡された中から28人に上る発症者が出た。
実に3%という高確率で「安全」であるはずだった下船者から、発病者が出ているわけで、これはもう「水際」で食い止めたのでもなければ、「瀬戸際」にあるのでもない。
市中感染がはっきり始まっているとみていい。
さて、これに先立つ2月23日 午前10時現在、日本国内の新型コロナウイルス感染者の総数は770人である旨の報道がありました。その内訳をみてみましょう。
チャーター機で帰国した人は14人
これは全体の約1.8%に相当します。
中国からの旅行者や、日本国内で感染したとみられる人は122人
同じように計算すると、約15.8%
それ以外の感染者、全体の82.3%は、単一の感染源で発生していることになる。それが横浜に停泊しているクルーズ船、ダイヤモンド・プリンセス号にほかなりません。
現時点で634人の感染者が出ているとのことですが、一部報道によれば、乗員や厚労省の係官など、同クルーズ船に関係しながら、いまだ検査が行われていない人もいるらしいように伝えられます。
乗客乗員3711人と伝えられる船内から600人以上の感染者というのは、約17%、つまり、実に6人に1人の高確率で、この船内で感染が広がったことを、事実が示しています。
この数字を冷静に検討してみましょう。
韓国全土で発見されている感染者が556人。
それよりも、ダイヤモンド・プリンセス号の中で発生した感染の方が重篤であることになります。