米ウォールストリート・ジャーナルによると、米グーグルはこのほど、クラウドサービス部門の人員を削減したという。
業務改善を目的とした組織再編
しかし、これは事業規模縮小といった後退を意味するものではなく、あくまでも、業務改善を目的とした組織再編の一環だという。米CNBCは関係者の話として、海外市場に重点を置いた配置転換が主な目的で、影響を受ける従業員は50人以下だと伝えている。
クリアンCEOの改革
同社では昨年(2019年)初頭、クラウド事業「Google Cloud」のダイアン・グリーン前最高経営責任者(CEO)が退任し、米オラクルで製品開発担当のプレジデントを務めていたトーマス・クリアン氏が同事業のCEOに就任した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、クリアンCEOはその後、さまざま分野で改革に乗り出した。まずは、販売と顧客サポートのチームを増強。ドイツSAPから人材を引き抜いて販売の責任者に起用したり、米マイクロソフトの元幹部を顧客担当責任者に採用したりして、マネジメントチームの強化も図ったという。
クリアンCEOは、世界事業の強化にも力を入れている。昨年は、中南米の販売部門にトップポストを設け、オラクル時代の同僚だったエドゥアルド・ロペス氏を任命した。北米販売部門を統括する役職も新設し、米レッドハットやマイクロソフトで幹部を務めた経歴を持つクリステン・クリップハウス氏を就任させた。