アマゾン・ドットコムのクラウドコンピューティング・サービス事業「AWS(Amazon Web Services)」にとって、米アップルは、最大規模の顧客となっている。その一方で、ネットサービス事業の強化を図るアップルは、インフラ確保のために、アマゾンへの依存度をますます高めている。
こうした話題を、米国のニュース専門放送局CNBCが、4月22日に伝えた。
年間400億円をアマゾンに支出か
CNBCによると、アップルの今年(2019年)1~3月期におけるAWSへの支出額は、1カ月平均3000万ドル(約33億5000万円)超だった。今後このペースで推移すれば、今年のAWSへの年間支出額は3億6000万ドル(約400億円)を超える。
これに対し、配車サービスの米リフト、画像検索・共有プラットフォームの米ピンタレスト、写真・動画共有アプリ運営の米スナップのAWSへの年間支出額は、それぞれ1億ドル、1億2500万ドル、1億5000万ドル。
このほか、ソフトウエア大手の米アドビシステムズや、会計ソフト大手の米インテュイットもAWSを利用しているが、アップルの支出額は、それらを上回っているという。
現在、米国で利用されているiPhoneの台数は1億100万台。世界では、9億台になる。またタブレット端末「iPad」やパソコン「Mac」も含めると同社製機器は、世界で14億台が稼働している。
アップルはこれらの機器に、高速で信頼できるインターネットサービスを提供するという目標を掲げ、消費者市場で競合関係にあるアマゾンに依存することにしたと、CNBCは伝えている。
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