「ついに始まったのか!」
2019年12月4日、筆者は韓国の大企業役員らと夕食を一緒にしていたが、話題はSK会長の妻が離婚を求めて提訴という驚きのニュース一色だった。
「SK会長の妻、1兆ウォン超える要求」
夕方以降、ネットのニュース検索上位を独占していたのだ。
韓国で資産規模3位の財閥、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン=1960年生)会長の妻、盧素英(ノ・ソヨン=1961年生)氏はこの日、ソウル家庭裁判所に対して、離婚訴訟を起こした。
すでに崔泰源氏は2018年に離婚訴訟を起こしており、これに対抗した提訴になった。
持ち株会社の株を要求
韓国の産業界だけでなくネチズンを驚かせたのは、盧素英氏の「要求」の大きさだった。
慰謝料3億ウォン(1円=11ウォン)と崔泰源氏が保有するSKグループの持ち株会社に当たる「SK」の株式のうち42.30%などを求めたのだ。
崔泰源氏は現在、SK全株式のうち18.44%を保有する。この42.30%は時価換算で1兆3912億ウォンに相当する。
「1兆ウォン離婚訴訟」だけでも話題性があるが、SKグループの支配構造を揺るがす可能性さえあるということで大きな関心を呼んだ。