しかし、今日では、そのような自由なアクセスを制限する新たな政策や対抗策が米国を中心として導入されている。

 中国とロシアは、技術革新における独立性を追求し、外国特に米国の専門知識や技術への依存度を低下させようとしている。

 中国とロシアは、デュアル・ユース(軍民両用)技術の開発における協力効果を認識している。両国は軍事協力を拡大しているだけではなく、第5世代通信(5G)、人工知能(AI)、バイオテクノロジー、デジタル経済など広範な技術協力を行っている。

 中国とロシアの技術協力の深化は、米国からの圧力の高まりに対応している。

 米国は、制裁や輸出規制などを通じて、世界の技術エコシステムに対する中国とロシアの関与を制限しようとしてきた。

 これに対し、中国とロシアの指導者は、半導体チップからオペレーティング・システム(OS)に至るまで、外国、特に米国の技術に代わる技術を自国で開発しようと決意した。

 この決意が中ロ協力へのさらなる動機づけとなっている。

中ロ技術協力の背景:
冷戦時代の軍事技術協力

 中ロの技術協力の歴史は、冷戦初期の1950年にさかのぼる。

 当初、中国の国防産業はソ連の技術と兵器の利用から大きな利益を得ていたが、後にリバースエンジニアリングによる技術の窃取による兵器の国産化が進められた。

 しかし、1950年末から1970年まで続いた中ソの対立は軍事協力を中断させ、冷戦終結後まで大規模には再開されなかった。

 その後、ロシアの対中武器輸出は回復し、中国はロシアの軍事技術にかなり依存する状態になった。

 中国は伝統的に、ロシアから航空エンジンを入手してきたし、中国が最新の「S-400」防空システムを取得したことでも明らかだ。

 ロシアによるS-400の中国への提供は、中国のミサイル防衛に大きな貢献をすることであり、中ロの軍事協力の大きな象徴になった。

 2019年10月、ウラジーミル・プーチン大統領は次のように発言した。