米ブルームバーグや米ウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道によると、米物流大手のフェデックス(FedEx)は米アマゾン・ドット・コムとの米国内の陸上貨物輸送契約を打ち切る。
アマゾン以外の顧客に重点を置く
契約は今年(2019年)8月末が期限だが、これを更新しないという。同社は今年6月も、同月で終了する米国内の航空貨物輸送サービス契約を更新しないと発表していた。その理由は「より広範なeコマース市場に向けてサービスを提供することに重点を置く戦略的意思決定」(同社)。
フェデックスによると、2018年にアマゾンからもたらされた収入は同社全売上高のわずか1.3%程度。今やアマゾンは同社にとって、大口顧客ではないという。
そうした中、フェデックスは米ウォルマートや米ターゲットなど、アマゾンの競合との提携を強化したい考えだ。
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アマゾン、ラストマイル配送は45%が自社便
一方、アマゾンは年末商戦に向けて物流キャパシティーを増やす必要がある。先ごろは商品を翌日に届ける「One-Day Shipping」を米国プライム会員の標準的なサービスにすると発表。配達の迅速化を進めている最中だ。
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