アップル、300誌読める定額ニュースサービス発表

米カリフォルニア州クパチーノのアップル本社で行われたイベントで、「Apple News+」を発表する同社のティム・クック最高経営責任者(2019年3月25日撮影)。(c)NOAH BERGER / AFP 〔AFPBB News

 アップルは、先ごろ特別イベントを開催し、一連のデジタルコンテンツ配信サービスを発表した。そのうちの1つである、雑誌・新聞のサブスクリプション(定額制)サービス「Apple News+」は、すでに米国とカナダで始まっている。

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成否を判断するのは時期尚早

 米ニューヨーク・タイムズなどの海外メディアによると、Apple News+は、サービス開始からわずか48時間で、登録者数が20万人に上った。

 Apple News+は、アップルが、昨年(2018年)買収した米ネクスト・イシュー・メディアの「テクスチャー(Texture)」というサービスを基にして開発されたが、この20万人という数は、テクスチャーのピーク時の利用者数を上回っている。

 Apple News+は、300以上の出版物(雑誌や新聞)を、月額9.99ドル(約1100円)で読み放題にするというサービスだ。ただ、アップルは当初の30日間、無料のトライアルを提供している。

 サービスに登録した20万人に対する課金が始まるまでには、まだ3週間ほどある。その間にどれくらいの利用者が解約するかは定かでなく、サービスが好調なスタートを切ったと言うのは時期尚早だと、海外メディアは伝えている。

NTタイムズ、ワシントン・ポストは参加せず

 一方で、このサービスに対する、メディア企業の考えや対応はまちまちだと、ニューヨーク・タイムズは伝えている。例えば、雑誌「New York」を発行する米ニューヨーク・メディアの幹部は、自社のコンテンツを新たな読者層に届けるプラットフォームとなり得るApple News+に期待しているという。iPhoneをはじめとする10億台超に上るアップル製機器の利用者にリーチできる手段ができるというわけだ。