リージョ監督から伝わる哲学的思考力
さて、リージョ監督に言及しておきましょう。会うまではどのような方かと色々な記事を通して訝しく思っていましたが、実際はなんともオープンな方でした。選手やスタッフに分け隔てなく屈託のない笑顔で接し、きっと選手たちに本音でぶつかる方なのだろうと思いました。
一方で、なんとなくですが、頭の中はぐるぐると深いところまで思考が回っている印象を受けました。これまでも、漏れ伝わる言葉の数々から哲学的なところが垣間見える方でしたが、「一般的な当たり前」を安易に「自分の当たり前」に加えない“自分なり”がある方だという印象はより強くなりました。
システムがどう、戦術がどう、という目に見える事象、現象でサッカーを捉えるのではなく、選手たちのプレーの一つ一つの判断がつなぎ合わされてチームの全体像になる。そんなサッカーの描き方をされているのではないか。勝手にそう思いました。いつか、必ずそれを解き明かしにいきたいと思います。
さて、今年再注目のヴィッセル神戸ですが、スタッフとすれば順調と言える準備ができていると思います。
ただ、大きなものを勝ち取ろうとするなら不安があることも見えました。前線に比べて守備陣の手薄さは否めず、目指す理想を追求する中で、守備の問題はきっと出てくるだろうと思います。また、外国人選手たちの質があまりにも高いことから、“外国人とそれ以外”がどうも繋がりを有していないように見えました。そのあたりは新加入ではありますが、山口蛍選手や西大伍選手の役割がシーズンが深まるごとに大きくなるのではないかと思います。
いずれにしても、まずはどんなシーズンのスタートを切るのか。そしてそれによってどうチームの形を変化させるのか。そして、シーズンの最後にどんな最終形を見せてくれるのか。
シーズンを通して、要チェックや!