壁を建設するか否かの案件は、不動産業界で勝ち上がってきたトランプの得意分野であり、妥協という言葉は見受けられない。
9日の民主党ナンシー・ペロシ下院議長とチャック・チューマー上院院内総務との会合でも全く意見が合わず、トランプは席を立っている。
トランプは相変わらず57億ドル(約6150億円)の壁建設費を主張して譲らず、一方の民主党両議員もトランプの意見に反対している。
歩み寄る兆候は全く見られず
代わりに連邦下院は11日、国税庁(IRS)、環境保護庁(EPA)、財務省、内務省、運輸省、住宅都市開発省を再開させる内容の法案を可決させた。
しかし共和党が過半数を握る上院は同案を否決する意向だ。
というのも、民主党案に反対するトランプが署名しない公算が強いからだ。
最終的にはトランプか議会民主党のどちらかが歩み寄りを見せるか、両者が納得する中間点を探り出すかしかないが、いまのところトランプも議会民主党も譲る気配はない。
「奥の手」としてはトランプが国家非常事態宣言を発令して壁予算を国防費から回すこともある。