米国の市場調査会社eマーケターによると、中国の電子商取引大手アリババ・グループ(阿里巴巴集団)のインターネット広告収入は、今年(2018年)、200億ドル(約2兆1100億円)を突破し、同国のインターネット広告支出額の3分の1以上を占めるまでになるという。
中国全広告支出額の20%超を占める
アリババの昨年におけるネット広告収入は、163億6000万ドルだった。これが今年は、218億1000万ドル、来年は273億3000万ドルとなり、2020年には、328億ドルにまで増えると、eマーケターは見ている。
興味深いのは、今年のアリババのネット広告収入が、中国のテレビ広告支出額を上回ると予測されている点。中国の昨年におけるテレビ広告支出額は166億7000万ドルで、アリババのネット広告収入を若干上回っていた。
しかし、今年はテレビ広告が前年比0.5%増と、小幅な伸びにとどまるのに対し、アリババのネット広告は、約33%伸びる見通し。
これにより、アリババの広告収入は、中国の全広告支出額の20%以上を占めるという。一方、テレビ広告の同国全広告支出額に占める比率は17.5%にとどまると、eマーケターは見ている。
アリババのネット広告、BAT企業で最大
eマーケターによると、アリババの強みは3つある。膨大な数のモバイルユーザー、eコマースプラットフォームで増え続ける小売業者、そして、テクノロジーの進歩だという。