米自動車大手のフォードモーターと、中国電子商取引大手のアリババ・グループ(阿里巴巴集団)が、中国における新車のネット販売などで、近く提携する見通しだと、英ロイター通信が伝えている。
「自動車の自動販売機」を展開?
フォードの会長や、最高経営責任者(CEO)、アリババの幹部など両社の代表が、12月7日にも浙江省の杭州で会い、趣意書に署名する予定だと、事情に詳しい関係者は話している。
具体的な目的は、アリババが展開するネットショッピングモール「Tモール(天猫)」で、フォード車を試験販売すること。これに加え、「自動車の自動販売機」とも呼べる、新コンセプトの店舗を試験営業する見通しだという。
ネットで購入された自動車は、フォードと契約する販売店が顧客のもとに届け、その後、整備・修理などのアフターサービスも提供する。
一方、新コンセプトの店舗は、巨大な自動販売機にも似た駐車場ビルに自動車を収容しておき、顧客がスマートフォンで好みのモデルを選ぶと、それを地上階まで運ぶ。
顧客は、気に入ったモデルを試乗することができるほか、その場で購入手続きもできるという。支払いには、アリババの決済サービス事業「アリペイ(支付宝)」による、自動車ローンも利用できるようになる見通しだ。