中国検閲当局、劉暁波氏追悼をネット上から徹底削除 「絵文字」も抹消

中国・北京で、民主活動家で作家の劉暁波氏を追悼し、ろうそくの絵文字を投稿した後に表示されたスマートフォンの画面(2017年7月14日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News

 米ニューヨーク・タイムズなどの海外メディアが伝えるところによると、米フェイスブック傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」は、このほど中国本土でサービスが遮断されたという。

残り1つのサービスもついに遮断

 フェイスブックの同名のサービスであるSNSは、2009年から同国で遮断されている。フェイスブックには、傘下に写真共有サービスの「インスタグラム(Instagram)」もあるが、こちらも2014年に香港で起きた反政府デモ(いわゆる雨傘運動)の際に遮断されたと伝えられている。

 こうした状況で、ワッツアップはフェイスブックにとって、同国本土で遮断されていない唯一のサービスだったが、こちらもついに、規制の手が及んだということのようだ。

 このニュースと時を同じくして、中国当局は、中国版のソーシャルメディアやメッセージングサービスに対し、罰金を科す行政処分を下したと発表した。対象となったのは、中国版ツイッターと言われる新浪の「Sina Weibo(新浪微博)」、中国版LINEと言われるテンセントホールディングス(騰訊控股)の「WeChat(微信)」、そして検索大手バイドゥ(百度)の掲示板「Teiba」だ。

 当局によると、3社は、違法なコンテンツの投稿を規制するという義務を怠ったのだという(米ウォールストリート・ジャーナル)。

 中国共産党は、今年10月18日に北京で、5年に1度の党大会を開催する。そこでは、党トップに当たる中央委員を選出し、その中から最高指導部メンバー(常務委員)を選ぶ。こうした催しを控え、当局は、ネット上の言論統制を強化しているようだと、ニューヨーク・タイムズは伝えている。