「eスポーツ」とは、コンピューターゲームの対戦をスポーツとして見なす場合の名称だ。2019年には世界における市場規模が13億6000万ドル(約1547億円)にのぼると試算され、世界のトップ選手は3億円前後の賞金を稼ぎ出している。アメリカでは1回の賞金総額が20億円規模に達するというビッグイベントも開かれるほどだ。
この世界で、アメリカに次いで存在感を増しているのが中国である。世界のeスポーツ選手通算賞金ランキングサイト『E-sports earnings』を確認すると、世界トップ20位のうち9人は中国人(2017年10月22日現在)。ここでも中国の台頭はいちじるしい。
だが、コンピューターゲームには「遊び」「不健康」といったイメージもつきまとう。ならばお堅い中国当局がこうした文化を許しているかというと・・・。実は2015年2月25日、中国共産党中央機関紙『人民日報』海外版は「eスポーツに対して2つのロジックを明らかにせねばならない」という論説記事を発表し、大いに肯定的な立場を明らかにしている。