学生デモが続く中、新軍部勢力の仲間であった盧泰愚が後を継いだが、高度経済成長に積み立てた国庫はすでに底を尽き始めていた。

 全斗煥大統領と盧泰愚大統領は同じ穴のムジナであったが、全斗煥大統領は部下たちをねぎらうカリスマ上司なのに比べ、盧泰愚大統領は根暗なオタクぽい性格で独り占めが好きなようだ。

 そのため、通帳に29万ウォンしかないと言う彼を慕う人たちがいる半面、盧泰愚大統領は身内からも匙を投げられ、隠し持っていた財産はまんまと乗っ取られた。現在、財閥に嫁がせた長女も夫から見放され離婚訴訟の真っ最中である。

 長い野党生活を終え与党に寝返り清廉潔白さを売りにして当選した金泳三大統領。しかし、生まれてこの方、お金を自分で稼いだことがないボンボンだった。

 そのせいで、国をデフォルト寸前まで危機にさらし、IMF(国際通貨基金)という機関がどんな国際機関なのかを国民に知らしめた。

 金泳三大統領は、ことあるごとに清廉潔白を謳っていたが、顔のそっくりな次男が不正を働き、政権末期には次男が逮捕された。

 万年野党の党首であった金大中氏が齢70を超えて大統領になった時、国の経済はガタガタだった。経済立て直しのため、国民から「金集め」をし、クレジットカードの活性化、ベンチャー企業の育成などを行った。

 そして、北朝鮮の金正日委員長と南北会談を成立させ、念願のノーベル平和賞も手にした。だが、彼もまた政権末期に息子たちの不正が発覚した。

 廬武鉉大統領は、自分と同じような考え方をする人たちに対してはコードが合うと言っていたことから、電気釜のコードと彼の言うコードをもじっている。退任後、贈賄の被疑者として検察に何度か呼ばれた後、自殺した。

 現在、時の人となっている李明博大統領は、財閥のサラリーマン社長を経てソウル市長、そして大統領となっただけに、「経済大統領」だと期待された。