海外向け商品を前にする森永乳業 執行役員 海外事業部長の椎野工氏

 2017年に創業100周年を迎えた乳業メーカー大手、森永乳業が国際事業の強化に乗り出している。

 同社は2017年3月期に、営業利益、経常利益、最終利益とも過去最高益を達成した。ヨーグルト、アイスクリーム、チーズなど主力商品の販売が堅調だったことに加え、製造コストの改善、商品ラインナップの見直しなどが功を奏した。

 新世紀を迎えた同社がさらなる成長のための戦略の1つとして掲げているのが、「グローバル化の推進」だ。国際事業の売り上げを拡大し、現在、全社売上の97%を国内事業が占めるという国内中心の事業構造を転換していく。

 国際事業を担当する同社 執行役員 海外事業部長の椎野工氏に、国際事業の現状と展望を聞いた。

牛乳やアイスの輸出は難しい

──国際事業をどれくらい拡大させるのか目標を教えてください。

椎野工氏(以下、敬称略) 2016年度は国際事業の売上が約218億円でした。これを2倍にもっていきたいと考えています。また、国際事業の売り上げ比率が現在は3%強と小さいので、できれば10%を目指したいところです。

──現在の国際事業の中身を教えてください。