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データを通して見ると、都市の意外な一面が見えてくる。

 九州の北部に位置する福岡県福岡市。立ち並ぶ屋台でも有名な「博多」を有する大都市で、全国第5位の人口を誇ります。一方で、この地方では“九州男児”とも呼ばれるように硬派で男性優位とする気質があり、近年まで女性の社会進出が他の地域よりも遅れていると言われていました。

 しかし、2013年5月には国内でも先行事例となる「女性の大活躍推進福岡県会議」が発足。女性管理職を増やす運動や子育てしながら働く女性のためのセミナーなどを開催し、女性の活躍する場を広げていきました。このように多様性に対しても寛容的な風土を持っているのは、古くから商人の街として様々な人々を迎え入れてきたからかもしれません。

成長可能性ランキング1位! 魅力ある都市として将来に期待

 野村総合研究所(NRI)が2017年7月5日に発表した調査「成長可能性都市ランキング」。この調査は人口規模などを基に日本の100都市を候補としたもので、「風土」「基盤」「環境」に基づく6つの視点を設け、それにひもづく131の指標によって評価したものです。

 福岡市は、産業創発力の現状と将来の可能性の差が大きい「ポテンシャルランキングでみた成長可能性の高い上位都市」として1位となりました。この背景には、冒頭で触れたような多様性に対する寛容度の高さに加え、新たなことに挑戦する気質があり、イノベーションが起こりやすい風土という評価があるようです。

 また、同調査では「リタイア世代が余生を楽しみながら仕事ができる」「起業スピリッツがあり、スモールビジネスにも適している」などライフスタイルに応じたランキングも作成しており、12のランキング全てで福岡市は10位以内に入るという、街への期待の高さが伺える結果となっています。