中韓首脳が初の電話会談、「北朝鮮の非核化は共通の目標」

韓国ソウルの青瓦台(大統領府)で、中国の習近平国家主席と電話会談を行う文在寅大統領〔AFPBB News

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領が、2017年6月28日から3泊5日の強行軍で米国を訪問する。ドナルド・トランプ米大統領との首脳会談では、北朝鮮への対応が最大の焦点になる。

 この訪米には、52人の企業人も同行することになっているが、その人選が韓国の産業界では大きな話題だ。

 今回の訪米は、文在寅大統領にとって就任後、最初の外遊になる。「米韓関係を外交安保政策の機軸とする」という考え方を反映したもので、米国や日本など同盟国から見れば、まずは最初の訪問先に米国を選んだことは一安心ではある。

3泊5日の強行軍

 文在寅大統領は、6月28日にソウルを出発し、ワシントンだけを訪問する。29日と30日に首脳会談を開催する。首脳晩餐や共同記者会見も準備されており、韓国側も、「米国の丁重な対応」に一安心だろう。

 問題は、首脳会談がどんな内容になるかで、韓国でももちろん、初の米韓首脳会談に対する関心は高い。そんななかで、産業界では、「誰が訪米に同行するのか?」が大きな話題だった。

 大韓商工会議所は6月23日、関心の的だった「同行企業人リスト」を発表した。

 韓国では、大統領が主要国を訪問する際に、「企業人団」が同行する例が多かった。首脳会談に合わせて、経済協力案件も議論し、民間企業の活動をあと押しするという狙いだった。「首脳経済外交」だ。

 かつては、財閥の総帥が揃って同行し、大統領に対する忠誠を明らかにするという意図もあったようだ。

大統領外遊と同行企業人

 企業にとってはもちろん、プラスの面も少なくなかった。特に、資源開発や大型受注案件などについては「首脳会談」の議題にもなる。ここで合意できれば、新たな商談に直結するという効果があった。

 一方で、大統領の外遊に財閥総帥が大挙同行することを「時代遅れだ」「政府が特定財閥だけを重用しているように見える」という批判もあった。