韓国でいまいちばん元気な財閥はどこか?
サムスングループは、歴史的最高益を更新したサムスン電子を傘下に抱えるが総帥が拘置所生活中で「元気だ」とばかりは言えない。そんな中で、目立つのが、東芝の半導体メモリー事業買収への参加に強い意欲を見せるSKグループだ。
今後さらに迷走する可能性もあるにはあるが、東芝が、半導体メモリー事業売却の優先交渉先に、産業革新機構や米ベインキャピタル、さらにSKグループの連合が選ばれたことを、韓国メディアは大々的に報じた。
いちばん元気な財閥
SKグループの役割はいまだ不透明だ。買収資金の融資にとどまるのか。新株予約権付社債(転換社債=CB)の取得まで漕ぎ着けるのか。交渉の先行きは見えないが、 紆余曲折を経て、SKグループが何とか踏みとどまった。
サムスン電子に次ぐ韓国の半導体大手が、新たな機会をつかむ可能性を得たということで、大きなニュースになった。このSKグループとはいったいどんな財閥なのか。
韓国の公正取引委員会が2017年5月1日に発表した「大企業集団の現況」によると、この日基準の資産規模は170兆7000億ウォン(1円=10ウォン)で、韓国ではサムスン、現代自動車グループに次ぐ第3位の財閥だ。
以前まで、3大財閥といえば、サムスン、現代自動車、LGだったが、ここ数年はSKグループが不動の3位を占めている。SKグループには、「3大主力事業」がある。
3つの主力事業
エネルギー、情報通信、半導体、の3つだ。
石油・ガス開発、石油化学、石油販売などエネルギー事業、携帯電話サービス事業、半導体メモリー事業が主力事業だ。
この3つの事業は、特に大きな関連性があるわけではない。にもかかわらず、こういう組み合わせになっているのは、SKグループが、韓国の大手財閥では珍しく、大型M&Aで急成長を続けてきたからだ。