韓国新大統領、北朝鮮ミサイル発射を強く非難

韓国ソウルの青瓦台(韓国大統領府)で緊急の国家安全保障会議に出席する文在寅新大統領(2017年5月14日撮影)〔AFPBB News

 2017年5月10日、大統領選挙の翌日にあわただしく就任した韓国の文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)新大統領は、前大統領の弾劾・罷免で長期化した「空白期間」を取り返すかのように精力的に動き始めた。

 「大統領が変わり、新しいことが始まるという期待感を明確に示すことがまずは重要だ。うまく動き始めたのではないか」

 ベテラン政治記者は文在寅大統領が就任してから1週間をこう総括した。

「空白期間」のなかで就任

 2016年秋以降、韓国では朴槿恵(パク・クネ=1952年生)前大統領と長年の知人を巡るスキャンダルで揺れ続けた。12月に弾劾訴追案が国会を通過してからは、権力の空白期間が続いた。

 いろいろなことがストップしてしまったかのような印象を与えていた中で、文在寅大統領就任以降、連日ニュースがてんこ盛りなのだ。

 各国首脳との電話会談、首相をはじめ人事の発表、政策指示、国内視察・・・とにかくニュースは文在寅大統領の動静をそれこそ朝から晩まで伝えている。

 文在寅大統領の言動を見ていると、韓国の大統領の持つ権限の輪郭が見えてくる。5月15日、文在寅大統領はソウルの小学校を訪問した。この場で、大気汚染対策を発表した。

老朽火力発電所をシャットダウンせよ

 韓国はここ数年、大気汚染がどんどんひどくなっている。韓国を訪問した日本からの知人は、飛行機が金浦や仁川空港に着陸する前に、空気が東京とは全く異なることにすぐに気づくはずだ。

 「東京の空は本当に青かった」。多くの韓国人も東京から戻ると、こう語る。「PM2.5」の量は、多い日は東京の10倍以上に達する。

 中国からのPM2.5の飛来も大きな原因だが、それだけではない。韓国の大気汚染対策も遅れていたのだ。