このうち最も売上高が多く、最も成長が速いのは(1)の定額課金制だ。その昨年における売上高は、前年比2.14倍(114%増)の25億ドル(2789億円)。これだけで米レコード音楽市場全体の約3分の1を占めている。

 これに対し、(2)のインターネット/衛星ラジオと(3)の広告付きオンデマンドサービスの前年比伸び率は、それぞれ10%と26%だった。

ダウンロード販売、過去最大の落ち込み

 一方、ダウンロード販売は18億ドル(約2007億円)で、前年から22%減少。過去最大の落ち込みだった。このうちシングルのダウンロード販売は同24%減少、アルバムは同20%減少。

 2013年に28億ドルだったダウンロード音楽の売上高は、その後25億ドル、23億ドルと推移しており、右肩下がりが止まらない。

CDは21%減、アナログレコードは4%増

 また物理メディア(音楽CD、アナログレコードなど)の昨年における売上高は、前年比16%減の17億ドル(約1894億円)。米レコード音楽市場全体に占めるその比率は、前年の29%から22%に低下した。RIAAによると、物理メディアの売上規模は、2010年の約半分にまで低下している。

 なお、物理メディアの内訳を見ると、売上高の7割を占めるCDは前年比21%減の11億7000万ドル(約1304億円)。

 一方、アナログレコードは4億3000万ドル(約479億円)で、同4%増加した。これにより、アナログレコードの物理メディアに占める売上高比率は、1985年以降最大の26%となった。