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【第11回(最終回)】

 日本の高度成長を支えた、「正解」をいかに早く覚え、再現するかという従来の教育は、「答えのない時代」を迎えた今、うまくいかなくなった。日本の国際競争力を高める人材を育成する上で、障害となっているものは何か。21世紀の教育が目指すべき方向は何か。

 本連載では、特色ある教育制度を取り入れている先進国の動向から、日本の教育改革の方向性を導き出す。

(前回の記事「日本企業が世代交代で失速する理由」はこちら

日本も北欧型の教育に舵を切る必要がある

 これまで述べてきたことを整理します。図-32を見ていただきたい。

 国、地方、学校、親(家庭)の4つの単位で、21世紀型の教育に大きく舵を切る必要があります。日本、シンガポール、イギリス、フィンランド、ドイツ、スイス、米国とありますが、パーフェクトな制度を持つ国はありません。

 かつて日本の教育は、工業化社会をつくるという目標を達成することに成功しました。では、これから先どうすべきか。今後は確実に少子化、人口減少が進みますから、北欧型に舵を切ることが必要です。すべては無理でも、少なくとも教育の一部は、文科省の全国一律の指導要領から自由にすることが望ましいでしょう。