美しい肌や丈夫な骨などの健康効果があると巷で言われている「コラーゲン」に光を当てている。
「補給して美容と健康効果を高めよう」などと謳う情報と、「『コラーゲンでお肌ぷるぷる』にはなりません!」という情報が混在するが、本当のところはどうなのか。
前篇(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47589)では、国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部長の石見佳子氏に、コラーゲンや、これを分解したコラーゲンペプチドを摂取することの体への効果について見解を聞いた。「人における有効性の根拠はまだまだ足りない」というのが結論だった。
ここで注意すべきは、石見氏は「有効性がない」と言っているのでなく、「現時点では有効性の根拠が足りない」と言っている点だ。では、どのような条件になれば「有効性の根拠が足りる」と言えるようになるのか。そして、その条件を満たすようになることはありうるのだろうか。後篇では、食品の機能性の認め方などについて、さらに石見氏に話を聞くことにする。
海外では「科学的根拠あり」は「論文40本」とも
――前篇では、コラーゲンペプチドの体への有効性について、「現時点ではエビデンスを見るかぎり、人における有効性の根拠はまだまだ足りないと考えたほうがよい」というお話でした。では、どのような条件を満たせば、「有効性の根拠が十分」と言えるようになるのでしょうか。