米アップルがこのほど公表した従業員多様性リポートによると、同社で過去1年間に世界で採用した従業員のうち、女性の比率は37%となり、2年前の31%、1年前の35%から拡大したという。
過去1年の採用で多様性拡大
また過去1年間に米国で採用した従業員のうち、同社が「アンダーレプレゼンテッド・マイノリティー(URM)」と呼ぶ、黒人/ヒスパニック系/ネイティブアメリカンなどテクノロジー業界の雇用率が歴史的に低い人々の比率は27%となり、こちらも2年前の21%や1年前の24%から拡大した。
同社が過去1年に米国で採用した従業員の人種比率は、アジア系が24%、黒人が13%、ヒスパニック系が13%、マルチレイシャルが4%、その他(ネイティブアメリカン、ネイティブハワイアン、太平洋諸島系)が1%。
アップルはこれらの人々をマイノリティーに分類しているが、その比率を合計すると約54%。そして白人が残りの46%を占めている。
これに対し現在(今年6月時点)の同社米国従業員全体の人種構成は、マイノリティーが44%、白人が56%。このことから同社は「過去1年の新規採用実態は、当社従業員全体の人種構成よりも多様性に富んだ」と説明している。
全体では白人男性が圧倒的な数
ただしアップルも、ほかの米国テクノロジー企業と同様に依然白人男性が圧倒的に多い。例えば、現在の男性従業員の比率は世界全体で68%を占めている。
この比率はアップルが多様性リポートを初めて公表した2年前から2ポイント低下するにとどまっている。