米当局、商用ドローンの規制緩和 パイロット免許や利用許可不要に

「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー2016」で撮影された商用ドローン(2016年1月7日撮影)〔AFPBB News

 米アマゾン・ドットコムは7月25日に、英国政府と連携し、ドローン(無人機)の飛行実験を行うと発表した

英国で3つの実験開始

 同社は英国運輸省民間航空局(Civil Aviation Authority:CAA)が主導する、省庁間の垣根を越えた政府組織と提携した。これにより開発を進めているドローンを使った商品配送システム「Amazon Prime Air」の実験を行う。

 アマゾンによると、今回の提携により、次ぎの3つの実験が可能になるという。

 (1)農村や郊外における、操縦者の視界を越える範囲の飛行実験
 (2)障害物検知・自動回避機能の実験
 (3)1人の操縦者が複数のドローンを操縦する実験

 一方で、CAAはこれらの実験結果を今後の規制策定のための情報として利用したい考えという。

ドローンの新型試作機

 今回の発表に先立つ昨年11月にアマゾンはドローンの新型試作機を公開した

 このドローンは回転翼と推進用プロペラを備えており、離陸時には垂直方向に飛行し、一定の高度に達すると水平飛行する。

 そして目的地に近づくと顧客に通知を送信。顧客の敷地内に障害物がないかなどの確認をする。その後顧客の敷地内に置かれたアマゾンのロゴが入った目印のシート上に垂直着陸する。最後にシートの上に荷物を下ろし、再び垂直離陸する。

 このドローンは高度400フィート(約122メートル)までの上昇が可能。アマゾンは15マイル(約24キロメートル)以内の範囲で30分以内に商品を届けることを目指している。

 さらにこのドローンは気球などのほかの飛行機や建物、人間といった障害物を検知して自動回避する機能も備えている。