(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年6月27日付)

「英語もEUから追放せよ!」 英離脱めぐり仏政治家が要求

仏北部リールで、英国の国旗(左端)と欧州各国の国旗を掲げる人(2016年6月25日撮影)。(c)AFP/PHILIPPE HUGUEN〔AFPBB News

 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)が決まってから4日。果たして後戻りする道はあるのだろうか。

 先週のブレグジットの決断を覆すよう下院議員に求める嘆願書は330万の署名を集め、なお増え続けている。4分の3がEU残留に投票した若者たちは、ソーシャルメディアに殺到し、自分たちの将来が引退したベビーブーム世代によって決められたことへの怒りと失望を吐露している。

 トニー・ブレア元首相は2度目の国民投票は可能だと示唆しており、金融市場が揺らぎ、ブリュッセルがすでに英国に扉を閉ざしつつある中、高い買い物をした後の後悔が広がる可能性は十二分にある。では、国民は考えを変えられるのだろうか。後戻りする道はあるのだろうか。

 どんなこともあり得るが、今の状況では、自信を持って言えることは2つしかない。そして、その2つの発言には一貫性がない。

 1つ目は、ブレグジット支持派はこれから、英国とEUの関係解消は高くつき、とてつもなく大きな混乱を招くことを知る、ということだ。関係の解消は政治、法律、憲法の各面で、ボリス・ジョンソン前ロンドン市長やマイケル・ゴーブ司法相といった離脱派の荒っぽい主張が想像していたより、計り知れないほど難しい。

 2つ目は、議会――この問題に関して主権国として意思決定する組織――が国民投票でブレグジットに投票した1740万人の意思を覆すことを決めるまでには、本当に驚くべき何かが起きなければならない、ということだ。嘆願書に数百万人が署名しただけでは十分ではない。絶対的な最低必要条件は、考え直すことをはっきり約束した政党が総選挙で勝利を収めることだ。

宴の後で・・・

 有力なブレグジット派は、英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージュ党首が「独立記念日」と呼んだものを祝っており、ジョンソン氏はダウニング街10番地(首相官邸)を狙う計画を練っている。この先には、二日酔いが待っている。