ブラジル、リオ五輪に向け「対ジカ熱」アプリを提供へ

ブラジルではオリンピックに備えてジカ熱対策アプリを配布している。写真はジカウイルスを媒介する蚊の対策のための化学薬品を散布するブラジルの当局者〔AFPBB News

 米国の市場調査会社、IDCがこのほどまとめた、スマートフォンなどにインストールして利用するモバイルアプリの市場リポートによると、昨年1年間におけるこれらアプリのインストール件数は世界全体で約1560億件となり、その広告収入を含まない直接的な売上高は342億ドル(約3兆7200億円)に達した。

 これが2020年にはインストール件数が2100億件超、売上高が約570億ドル(約6兆2000億円)に拡大するとIDCは予測している。こうして市場は今後も成長するが、その伸び率はやがて低下していくと同社は分析している。

 例えば、同社が予測する、今後5年間におけるインストール件数の年平均伸び率は6.3%。また売上高の年平均伸び率は10.6%と、2桁成長を維持する見通し。

 だが、5年間というこの予測期間の後半、あるいは終わりまでに、いずれの伸びも鈍化すると同社は見ている。その要因は、スマートフォン市場の減速。これに伴いアプリのダウンロード数の伸びも鈍化するという。

インストール数ではグーグル、売上高ではアップル

 またこの市場をアプリの配信サービス別で見ると、昨年は米グーグルの「Google Play」が膨大な数のAndroid端末に支えられ、インストール件数が市場全体の約60%に達した。これに対し米アップルの「App Store」のインストール件数は15%にとどまっている。

 ところがこれを売上高で見ると、2強サービスのシェアは逆転する。例えばApp Storeの昨年1年間の売上高は市場全体の約58%を占め、前年から36%増加した。これに対しGoogle Playの売上高は約36%にとどまっている。

 IDCによると、Google Playのダウンロード件数と売上高は堅調に推移している。だがその伸び率は数年前に比べて低下傾向にある。一方でApp Storeの売上高は今後も引き続きGoogle Playを上回るとIDCは予測している。