母国語通じる施設紹介、観光客向けアプリ パリ市提供

仏パリのエッフェル塔をバックに「自分撮り(セルフィー)」をする観光客〔AFPBB News

 米国の市場調査会社、IDCがこのほど公表した今年1~3月期における世界のスマートフォン市場に関するリポートによると、この期間の世界出荷台数(速報値)は3億3490万台となり、1年前からの伸び率は0.2%と、ほぼ横ばいになった。

スマホ市場は飽和状態

 この伸び率はIDCが統計を取り始めて以来最も低い水準。

 同社はその理由として、先進国市場でスマートフォンの普及率が高水準に達し、飽和状態になっていること、業界の上位2社である米アップルと韓国サムスン電子の出荷台数が減少したことなどを挙げている。

 この期間のメーカー別出荷台数を見ると、サムスンが8190万台でトップを維持し、これにアップルが5120万台で次いだ。このうちサムスンの出荷台数は1年前に比べ0.6%減と、小幅な減少。だがアップルは同16.3%減と大きく落ち込んだ。

 IDCによると、サムスンは旗艦モデルの「Galaxy S7」と「同S7 edge」が3月によく売れたほか、低価格端末の「J Series」も新興国市場で好調だった。

iPhoneは2007年の発売以来初めて減少

 一方でアップルの四半期出荷台数の前年割れは、2007年にiPhoneの初代機を発売して以来初めて。IDCはその直接の理由について言及していないが、世界最大のスマートフォン市場である中国の減速が要因と見られている。

 アップルは4月26日の決算発表で1~3月期における中国(香港、台湾を含む)の売上高が1年前から26%減少したと報告している(PDF書類)。

 また、現行の「iPhone 6s」シリーズには多くの新機能が搭載されたものの、「iPhone 6」シリーズのユーザーの多くは新モデルへの買い替えを必要と感じていないようだと、IDCは指摘している。

 なおアップルは先頃iPhone 6sと処理性能が同等ながら価格の安い「iPhone SE」を市場投入したが、その発売日が3月31日だったため、同モデルの業績結果が出るのは4~6月期以降となる。