米国の市場調査会社、IDCがこのほどまとめたタブレット端末の市場リポートによると、今年1~3月期における世界出荷台数は3960万台(速報値)にとどまり、1年前から14.7%減少した。
「iPad」は18.8%減少
タブレット端末の市場は、業界トップである米アップルの四半期販売台数が9四半期連続で前年実績を下回るなど、低迷が続いているが、今回のリポートにも、こうした今の市場状況が表れている。
これに先立ち、IDCは昨年10~12月期の世界出荷台数が、前年同期比で13.7%減少したと報告。また昨年7~9月期は同12.6%減少し、4四半期連続で前年割れになったとリポートしていた。
同社によると、この1~3月期の落ち込みは、季節的な要因と、顧客の購買意欲の低下が原因だという。
同四半期のメーカー別出荷台数を見ると、アップルが1030万台で首位を維持したものの、その台数は1年前に比べて18.8%減少した。またアップルに次いだのは韓国サムスン電子で、その台数は600万台と、1年前から28.1%減少した。
そして3位に入ったのは米アマゾン・ドットコムで、その出荷台数は220万台、1年前に比べたその伸び率は5421.7%増(約55倍)と驚異的な伸びを示した。
ただ、アマゾンの場合、その1年前のシェアがわずか0.1%しかなく、出荷台数はIDCの統計上で限りなくゼロに近かった。今回の天文学的な成長率はその反動が出たと言えそうだ。