がんは「死に至る病気」といわれているが、早期発見できるがんなら治すことができる。(写真はイメージ)

 日本人の死因のトップはがんです。2014年の死亡人数のデータを見ると、がん36万7943人、心疾患19万6760人、肺炎11万9566人、脳血管障害11万4118人となっています。 マスコミなどでよく使われる表現ですが、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡するともいわれています。

 早期の胃がんのほとんどは、治すことができます。初期の胃がんであれば、開腹手術をせずに内視鏡で切除できるケースもあるのです。がんは早期発見・早期治療で治せる実例といえます。

 ただし、がん検診には受けるべき検診と受けなくてもよい検診があります。どのような検診だと、がんを早期発見できるのでしょうか?

早期発見すればがんは完治できる

 がん検診で見つけられるがんは、3つに分類されます。まず、がんのように見えるが、がんではない「前がん病変」。これはすぐ治療する必要はないので、経過観察する場合が多いです。次が「早期がん」。早期治療すれば完治できる可能性があります。3つ目が「進行がん」。転移していることが多く、治療も難しくなります。

 大腸がんを例にとると、ポリープと呼ばれるのが前がん病変です。ポリープは腸壁から盛り上がった突起物です。