AKB48は「傷つくこと 恐れはしない 何があっても 怯まずに 自分の夢を探しに行く」(「ファースト・ラビット」)と歌い、夢を追うことの覚悟を宣言した。

 夢に向かって直向きに努力する姿は美しい。

 夢を語ることをやめてからどれくらい経つだろか。

アイドルの定義に一石を投じた選抜総選挙

 今年も、AKB48の選抜総選挙の季節がやってきた。アイドル戦国時代と言われる現代を代表するアイドルグループAKB48。そのAKBグループを象徴する最大のイベントが、毎年6月に開催される選抜総選挙だ。

 選抜総選挙というものを通じてAKB48は、アイドルというものの定義に一石を投じたと思っている。アイドルが、アイドルであることを自覚し、アイドルになりたいという夢を包み隠さずさらけ出し、さらには、アイドルとしてあり続けるために流した汗と涙のあとに価値を見出したのだ。様々な意見があるのは重々承知しているつもりだが、“アイドル好き書店員”としては、純粋に毎年楽しみにしているイベントなのである。

 申し遅れました。今回より本コラムに寄稿させていただくことになりました田口幹人と申します。岩手県、盛岡駅に隣接する駅ビル「フェザン」にある「さわや書店フェザン店」に勤める、書店員暦20年を越えた本屋のオヤジでございます。本コラムが、素敵な本との出会いの一助となれば幸いでございます。よろしくお願いいたします。

 冒頭からアイドルについて熱く語っている私ですが、現在は、48グループを応援し、中でもSKE48の松井玲奈推しの身でございます。今年のAKB選抜総選挙に僕の推メンである松井玲奈が出馬しないという衝撃を乗り越え、今年は48グループの次世代を担ってほしいと願う高橋朱里に1票を投じたことを告白し、自己紹介に変えさせていただきます。お見知り置きいただけたら幸いです。