米ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、米アップルは今から1年以上前に、同社独自のテレビを開発する計画を凍結したという。
競争激しいテレビ市場に参入せず
同社はそれまでの約10年間、他社製品との差異化を図るため、テレビに関する様々な技術を研究開発していた。その中には4Kテレビもあったという。
その一方でテレビ製造の業界では、少し前まで高付加価値だった最新技術の市場価値がすぐに低下し、低価格競争が繰り広げられる。
アップルがそれまでに開発したテレビに関する技術のいずれもは、「韓国サムスン電子がリードする競争激しい市場にアップルが進出するだけの十分な理由にはならない」と同社の経営陣が最終的に判断したという。
アップルが高精細・大画面テレビを開発しているという噂は数年前から伝えられていた。その根拠とされたものは少なくとも2つある。
1つはテレビのインタビュー番組に出演したティム・クック最高経営責任者(CEO)が「テレビは強い関心がある分野」などと述べていたこと。その後も同氏はテレビに関する構想についてたびたび示唆していた。
もう1つは故スティーブ・ジョブズ前CEOが同氏の伝記本を執筆したウォルター・アイザックソン氏に語った内容で、次ぎのようなものだった。