中国語の看板で中国人観光客を大々的に出迎える東京・秋葉原の家電量販店

 日本を訪れる中国人の勢いは衰えるところを知らず、中国の連休、清明節(4月3日~5日)、労働節(5月1日~3日)は、花見やショッピングを楽しむ中国人で日本各地がごった返しました。

 中国のメディア報道でも、「日本経済新聞」の報道を引用する形で、3月15日から4月15日までの1カ月間で日本を訪れる中国人は35万人(2014年の倍)、日本滞在期間中に消費される金額は70億元(約1400億円)にも達したと紹介されています。

中国游客疯狂去日本看樱花:一个月花费70亿
(中国人観光客、日本に大挙押し寄せてお花見:1カ月で70億元を消費)

 連休のたびに1000億円以上を消費する、まさに「爆買い」ですが、今後もしばらく勢いが収まりそうありません。

 前回(「中国人はなぜ日本の炊飯器を愛してやまないのか」)は中国人の日本製品購入の3つのポイント「品質、面子、贈り物」のうち、日本人とは異なる「品質」の考え方について紹介し、なぜ中国人が日本製品を買うのかを明らかにしました。第4回目の今回は、ふたつ目のポイントであり、中国人の行動を理解する上で最も重要な「面子」について説明し、なぜ中国人があんなに大量に買うのかを明らかにしたいと思います。

中国人の行動指針「面子」から爆買いを理解する

 第2回目の記事(「中国人旅行者は日本みやげをこう選ぶ」)で面子について少し説明しましたが、それだけでは十分ではありません。「面子(ミエンズ:mian zi)」とは中国人が物事を決定するうえで最も重要視している行動指針であり、「有面子(ヨウ ミエンズ:you mian zi)」(=面子が立つ)かどうかが最も大切な判断基準になります。