しかし、その他の大学は留学生向け予算に限りがあるので、Financial Aidを申請すると、より厳しい入学の競争にさらされることになります。

 そして、大学院になると、研究分野、特に博士課程の学生に対しては、大学が学費に加えて生活費まで補助するケースが多く見受けられます。

 奨学金で難しいのは、判断基準がはっきりしないことです。同じようなレベルの大学でも、1つは入学さえ通らなかったのに、もう1つの大学からは学費全額補助のScholarshipを得られというケースもあります。

 また、留学生の集まりにくい中西部の大学の方が、留学生に対して奨学金が出やすいと言われています。こうした事情は1校1校異なるので、信頼できるカウンセラーや留学業者のアドバイスは頼りになります。

 競争を勝ち抜いて、奨学金で費用の半分を賄えれば、大学4年間で1500万円、MBAで1000万円ほどの負担で留学できます。

 とても大きな金額ですが、地方から東京の私立大学に留学しても、生活費を合わせれば4年間で1000万円くらいの負担になので、なんとか検討できるレベルの金額になるかと思います。学費を抑えるのであれば、州立大学、カナダ、英国の大学を検討するという手もあります。

希望の糸はつながっていく

 さて、そうは言っても奨学金はすべての人に与えられるわけではありません。特に、大学学部での奨学金は狭き門です。でも、扉をこじ開けている人は何人もいます。とにかく、興味があれば最初からあきらめないというのが成功のコツです。

 仮に、大学学部での留学が実現しなかったとしても、知り得た米国の大学事情、TOEFLのスコア(2年間有効)は決して無駄にはなりません。

 大学からの交換留学は、制度的、金銭的にも充実していますから、ほかの人より1歩も2歩も、チャンスに向かって進んでいます。そういう人は、交換留学はかなりの可能性で実現できます。