もう1つの日系との違いは、失敗に対する許容度の差だ。日系では、多くの場合、失敗は評価上マイナスだ。失敗するくらいなら、応分の結果を出し続けていた方が安定感があって好まれる傾向がある。
外資系では、リスクなくしてリターンがないことが理解されている。
現状維持より成長が評価される。リスクを認知したうえで、最善の努力がなされたのであれば、好ましくない結果も受け入れられる傾向にある。もちろん、やり方が悪かったり、報告をしなかったりした場合は、評価ががた落ちになることは言うまでもない。
チャレンジさせてもらえる職場で働くというのは、とても有利なことだ。だからこそ思い切って仕事をして、失敗して学んで成長できる。
外資系は最高の英語教室
また、グローバルに活躍するためには英語は必須だ。英語教室に通っても、実際に使わなければ身につかない。また、海外に住んでも、こちらの拙い英語を聞く理由がある相手がいなければ、会話は成立しない。留学しても、意外と言葉が上達しない人は多いものだ。
その点、外資系で働けば、自分の拙い英語でも聞く必要がある外国人の同僚や上司がいる。英語で話し合いたい両者がいるので、会話が成立する。
実際に仕事で英語を使うと、使える英語が身につく。すごくうまく話せなくても、自分の意図を何とか伝えられ、機械的でなく人間味を感じさせる話し方ができるようになる。
私も自分自身の経験を振り返ると、英語教室に通ったり留学したり、英語を事前に勉強して外資系に採用されたが、何とか使いこなせるようになったのは、外国人の上司と日々仕事で話した3年間があったからだ。また、数え切れないプレゼンテーションや会議をして、段々と場慣れして自信がついた。
英語を苦痛なく話せるようになれば、世界が本当に広がる。海外との電話会議や、海外出張で、大きなストレスなく過ごせるようになる。日本という枠から抜け出して、自分の庭が広がった感じだ。
なお、コミュニケーションは言葉だけではない。事前に話したい内容をメールしておくとか、資料を簡潔にして詳細よりも意図を伝えられるようにするとか、いろいろな工夫をすることができる。