セブン、イオンが先手、「オムニチャネル」はどこまで実現しているのか

食品でも進む販売経路の融合

2014.07.11(Fri)白田 茜

 オムニチャネルの実現に向けて、まずはネット通販に着手。2013年12月にカタログ通販大手のニッセンホールディングスを買収した。複数の報道によると取得総額は約133億円という。また、ネット通販に力を入れているニッセンを買収して、ニッセンの商品をコンビニエンスストアのセブンイレブンで受け取れるようにした。さらに、グループ20社で扱う約300万の商品をネットで購入できるようにすることも発表した。ネット通販の強化で、2012年度に1000億円だったネット通販の売上高を、2020年度には1兆円にする目標だ。

 セブン&アイはさらに、高級衣料の「バーニーズニューヨーク」、インテリア・日用雑貨店Francfranc(フランフラン)などを展開する「バルス」、中国地方に百貨店とスーパーマーケットを持つ「天満屋」と提携し、シナジー効果を生み出そうとしている。

 セブン&アイは、傘下にイトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、そごう・西武、赤ちゃん本舗などを持つ。コンビニ、スーパー、百貨店、専門店など多様な業態を持つので、多種多様な商品の一括購入や、ネットで購入した商品の店頭受け取りサービスなどで、消費者の利便性を最大限まで引き出せる可能性がある。

 イオンもオムニチャネル化を加速している。2013年から、ヤフーが運営するショッピングサイト「Yahoo!ショッピング」に参加。「Yahoo!ショッピング」と連携することで、「トップバリュ」などイオンの商品の購入機会を増やすとともに、リアル店舗と連動した企画を行うなど、リアルとネットの相乗効果を狙う。

 イオンは店頭でインターネットを活用したサービスも始めた。2013年12月にオープンしたイオン幕張新都心店では、店内にイオンのタブレット端末を40台配置し、酒類、ホームファッション、ベビー用品を対象に、店舗にない商品も取り寄せるサービスを開始した。注文した商品の受け取りは、店舗か自宅を選択できる。イオン幕張新都心店を皮切りに、総合スーパー(GMS)の約500店舗でサービス展開の予定だという。その後、2016年度までにマックスバリュなどスーパーマーケット約1100店舗、ミニストップやまいばすけっとなど約2500店舗で注文商品の受け取りをできるようにする計画だ。

 以下は、オムニチャネル化する小売の事例である(参考:インターネット調査を基にまとめた)。

【Macy's(メイシーズ)】(米国の老舗百貨店)

 店舗と電子商取引(EC)サイトの在庫や顧客情報を一元化。店舗にない商品はネットや他店から取り寄せるなど、ネットと店頭の両方で顧客の要望に応えられるようにした。店員はモバイル機器を携帯しており、顧客から離れることなく商品の問い合わせに応じたり、在庫状況をチェックして商品を取り寄せることができる。

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