シンガポールで「白い」ディナー、2400人が参加

シンガポールのランドマーク、マリーナ・ベイ・サンズ〔AFPBB News〕

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 そのベトナムでは、公務員の給料が非常に安いがゆえに多くの公務員が非公式な収入を得ているそうですが、これと対照的なのがシンガポールの公務員制度です。シンガポールの官僚の中には、年収1億円を超える職員も存在すると言われます。

 すなわち、実力や成果に応じて高額なインセンティブを支給することで、公務員が国のために本気で頑張れる仕組みを整えており、結果として公務員が汚職や不正をしないようにコントロールしているのです。

 翻って我が国では、「霞が関バッシング」をよく目にしますが、行政の担い手である公務員がいなくなったら社会が機能しなくなってしまうことを忘れてはならないと思います。

 公務員の給与が下がり、名誉までも失われるようでは、大卒の公務員志望者数が減ってしまう可能性も出てきます。「公務員=安定」のイメージが先行しがちですが、実際はそればかりではないと思います。司法・立法・行政という三権分立のバランスをしっかりと保っていくことが大切です。

南スーダンでのPKO活動は、NSCの存在意義を示す機会

中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏 衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007~2008年8月まで外務大臣政務官を務める。現在、自民党青年局次長、報道局長、日本を元気にする国民運動事務局長などを務める(撮影:前田せいめい)

 続いて、中東アフリカ情勢に関する話題を取り上げます。アラブの春でカダフィ政権が崩壊したリビアでは、内戦で使われた大量の武器が拡散し、さらに治安を守るはずの民兵組織が市民と対立しているそうです。激しい内戦が生んだ民兵と武器の問題はリビア再建に暗い影を落としており、その解決が急がれます。

 私は外務大臣政務官を務めていた頃、カダフィ氏に直接会ったことがあります。森(喜朗)元首相に同行し、エチオペアのアディスアベバで開催されたアフリカ連合(AU)総会に出席した時のことです。

 AU総会の会場には国家元首と関係者だけが入室できるVIPルームがあるんですが、そこに日本人が森元首相しか入れないというハプニングが起きました。私は森元首相に他国の代表者と親交を深めてもらおうと思い、守衛官に無理をお願いして入室させてもらい、通訳にあたったのです。

 その時はカダフィ氏の側近に仲介を依頼し、カダフィ氏とも話しましたが、やはり各国首脳の中でも一番目立っていた印象があります。これは私の外交キャリアの中でも忘れられない経験であり、個人的にも一刻も早いリビアの治安回復を願ってやみません。

 また、南スーダンで21日、米軍機が攻撃を受け乗組員4人が負傷したと報じられています。平成20年、私は政府高官として南スーダンのサルバキール大統領と会談し、政府から3人の司令部要員を南スーダンへ派遣することになりました。

 その後、民主党政権下で増派が行われ、現在は460人の陸上自衛隊員がPKO(国連平和維持活動)に参加し、避難民のための給水や医療活動を行っています。彼らの無事を祈りつつ、状況を見守りながら、NSC(国家安全保障会議)による積極的な情報収集を行い、不測の事態に備えるべきだと思います。

『中山泰秀のやすトラダムス』 12月22日 24:00-25:00放送

Kiss FM KOBE "中山泰秀の「やすトラダムス」" は、radiko.jpでも聴取できます(関西地方のみ)。auの対応機種では、LISMO WAVEを利用すると、日本全国で聴取可能です。また、「ドコデモFM」のアプリでは、日本全国でスマートフォン(ドコモのAndroid搭載端末、auとsoftbankのiPhone)で聴取できます。