今回は新しく寄稿者に加わってもらった方の記事を紹介したい。1人目はサイエンスナビゲーターの桜井進さん。以前、「日本が中国・韓国より決定的に優れているわけ~ノーベル賞・フィールズ賞受賞で圧倒している歴史的背景」の記事で登場いただいた。

アジアで圧倒する日本の科学力

今週のランキング
順位 タイトル
1 戦ったらかなわない日本艦を中国艦が自信満々でロックオンする理由
2 日本語しか話せない在日韓国人が母国で受けた衝撃
3 激増する移民、路上にあふれる物乞い
4 零下20度の中で味見したマツダ「CX-5」
5 レーダー照射事件が明かす中国軍の体たらく
6 PM2.5を毎日吸い込んでいる中国人の不易流行
7 中国が環境対策に本腰を入れない理由
8 世界経済:まやかしの通貨戦争
9 班目氏が認めた事故対応の失敗
10 技術流出は防止できるか?
11 数、数字、数値の違いを子供に教えられますか?
12 財閥総帥は真っ青? 韓国で止まらない「経済民主化」
13 アベノミクスでも日本国債が買われる理由
14 全力で「バカ」をやれば道が開ける、世界一のクラゲ水族館に学ぶ大逆転の秘策
15 北朝鮮奪取を目論む中国の野望
16 タックスヘイブン:行方知れずの20兆ドル
17 「潔癖」な国、日本のミネラルウォーター事情
18 日本の林業再生は都会の若者に任せなさい
19 「尖閣諸島」危機の裏に戦後体制の負の遺産
20 中国の地方債務が金融危機の引き金に?

 このときは、日本という国がほかのアジアの国々と違って、科学の世界でノーベル賞を数多く受賞できる理由に迫った。

 ノーベル賞よりもはるかに難しいと言われる数学のフィールズ賞も日本人は4人も受賞しているのに対してほかのアジアの国はゼロ。当面出てくる気配はないという。

 日本がなぜこのように科学や数学に強いのか。その理由は日本が長年培ってきた数学の教育にあると桜井さんは言う。

 せっかくそのような歴史があるのだから、日本はもっとその長所を伸ばすべきだろう。それには子供たちだけでなく大人がもっと数学の面白さに日頃から接したいですね、ということでこの連載をお願いした。

 連載の第1回は「数、数字、数値の違いを子供に教えられますか?」の記事で、数と数字、数値という多くの人たちが誤解あるいは誤った使い方をしている点を指摘している。

 「驚くべきことに、数学は神から独立しています。例えば、円周率3.14・・・は神によって作り出されたものではなく、神ですらその数に触れたり変更することは許されません」

 「こうして、この世に、時間と空間、経済、神から独立した存在があることに人類は気づいていったのです。それが数学です」

 多くの社会人は数学から離れて時間が経っている。忘れてしまったことも多くなっていることだろう。しかし、日本は数学大国であることを思い直し数学に触れる機会を増やす努力をしたいものだ。

 どこか元気のなくなった日本だが、新しい未来が開けるかもしれない。