まもなく米ラスベガスで家電製品の大規模な見本市が始まるが、それを目前に米国の調査会社から同国の家電市場に関する残念な調査結果が公表された。

 米NPDグループが4日に明らかにした最新のデータによると、米家電市場の年末商戦は当初こそ好調に推移したものの、中盤にさしかかると失速し、結局は低調に終わった。

前倒しの割引セールも効果なし

米で年末商戦始まる、今年は大手が「フライング」

ブラックフライデーのバーゲンを目当てに、米ニューヨーク(New York)の百貨店、メーシーズに詰めかけた人たち〔AFPBB News

 同社は昨年11月の第4週から12月第4週までの5週間における年末商戦の統計を取っているが、これによると、期間中の売上高は137億ドルで、1年前から7%減少した。

 11月23日の感謝祭とその翌日のブラックフライデー、そして週明けのサイバーマンデーは好調に推移し、年末商戦は幸先の良いスタートを切ったように見えた。

 しかし残り3週間の売上高は前年から11%以上減少した。

 NPDグループの業界分析担当部門副社長のスティーブン・ベイカー氏によると、ここ最近の年末商戦は割引セールを前倒しして実施し、前半の販売を伸ばすことには成功している。だが、その影響が後半に生じ、終盤3週間の販売実績は3年連続で悪化している。

 米国の家電製品の売り上げで大きな割合を占めるのはノートパソコンと薄型テレビで、年末商戦期間中の売り上げはそれぞれ20億ドルを超える規模になる。しかしいずれも2011年の実績に比べると落ち込んでいる。