49%が中国産原料でも「北海道産」の怪

食品表示はどう変わる?(後篇)

2012.07.13(Fri)白田 茜

 上記の原料原産地表示が義務づけられている加工食品の一覧を見ると、原材料を切って混ぜたり、表面を焼くだけだったりと、「加工度」の低い食品が中心であることが分かる。加工度が低いものほど、原材料が品質の良し悪しを左右するため、どこで生産されたものかを示す必要性が高いからだ。

 また、原産地表示が義務づけられるのは、製品のうち重量の割合が50%以上を占める主な原材料のみだ。

誤解を与えかねない表示も

 原産地表示には消費者に誤解を与えかねないものもある。

 加工食品では、原材料のうち重量の割合が50%以上のものに表示を義務づけている。そのため、例えば「北海道産の小豆を使用」とパッケージに表示されていた商品の場合、仮に原料の49%に中国産の小豆が使用されていたとしても、50%以上が北海道産であれば、原産地は「北海道産」と表示してよいのだ。

 また、原料が輸入物でも、日本が原産地と誤認されることもありうる。すでに原産地表示が義務化されている例になるが、例えば「うなぎの蒲焼き」は原料のうなぎが海外品であっても、国内で調理すれば「国産品」となってしまう。消費者は調理しただけでまさか原産国が変わるとは思わないだろう。

原料原産地表示の思わぬ余波

 検討会では、「原則としてすべての加工食品に原料原産地の表示を義務づけるべきだ」という意見もあった。しかし、これだと単に焼いたり切ったりするだけではない「加工度の高い」製品に様々な影響が出てきそうだ。

 例えば、「果汁ジュース」に原産地表示が義務づけられたらどうなるだろうか。これまで食品メーカーは品質を保ち、安定供給できるように多くの産地の果汁をブレンドしてきた。多くの場合、各産地での収量を見ながら仕入れ先を随時、決めているのだ。

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