利上げのハードルが上がる可能性
今回の基準改定でインフレ率がどのように修正されるかは現時点ではわからない。「①ウエイト効果」や「②リセット効果」については、CPIの品目別ウエイトの基となる家計調査のデータを用いて事前に試算できるし、「③品目改廃効果」もCPIの品目別価格の基となる小売物価統計から試算できる。最後までわからないのは「④モデル式効果」であり、この点は現時点では全くのブラックボックスである。
基準改定の影響を無視してもCPIインフレ率は今後しばらく減速が見込まれ、日銀も「本年前半には2%を下回る」と予想している。ただでさえCPIインフレ率が2%を下回った状況にある中で、もし仮に基準改定要因でインフレ率がさらに下振れ、例えば1%台前半になってしまえば、それ以降の利上げのハードルがいくらか上がる可能性は否定できない。
金融政策の完全正常化に向けて「伏兵」に足をすくわれることがないか、7月頃に総務省統計局から発表される予定の新基準CPI関連資料(特に「モデル式」の詳細)にも注目しておきたい。