移民労働者や均衡財政を求める財務省をスケープゴートにする恐れ

 英紙フィナンシャル・タイムズも2月4日付特集で「サナエ・タカイチはスター性だけで日本を統治できるか」と疑問を投げかける。財務省を批判する放漫な姿勢は「日本版リズ・トラス」への懸念を膨らませ、市場を動揺させる。選挙後の政策や外交手腕が問われるという。

「高市フィーバーは国内現象だが、総選挙の結果は世界的に波及するだろう。高市氏の首相就任はすでに日本と米国の債券市場を揺るがしている。中国との継続的な紛争はアジアで最も重要な貿易関係に影を落としている」。日本の債務危機は米欧に連鎖反応を起こしかねない。

 フィナンシャル・タイムズ紙によると、高市氏のリフレ派のレトリックはインフレに苦しむ世帯を助けるという約束と根本的に矛盾している。彼女が首相になって以来、財政規律への懸念から長期金利が急騰する「リズ・トラスの瞬間」を金融市場は警戒する。

 少子高齢化、膨張しすぎた政府債務、中国・北朝鮮・ロシアの圧力および脅威を一夜にして解決する魔法の杖は存在しない。代わりにポピュリストの高市氏は移民労働者や均衡財政を求める財務省をスケープゴートにする恐れがある。