私は選対委員長のFにも同じことを説明した。

「だったら、いつまでに入れるんだ」

 正確なことは言えなかったから、だいたいの予定を告げた。

「それまでに入れなかったから、どうするつもりだ!」

「だいたい、あいさつまわりをしながら、伊勢に住みます、と言いながらいまだにできていない。まるでこっちが有権者に嘘を言っている気分になってくるわ!」

 私に言わせれば、恫喝だった。

「なんで運転手を雇わんのや」

「次に、運転手のことだが……」

 Fは続けた。

「なんで、運転手を雇わんのや!」

 Tとの約束の2カ月がそこまで迫っていた。その後任の運転手を雇えというのだ。しかし、私はそれを見越してTに期間の延長を申し出ていた。毎日の拘束でなくていい、2日に1回でもお願いできないか。だが、その回答は聞いていなかった。そのTが目の前にいるのに、そのことには言及しない。

 私はそのことを説明した。Tの返事をまっているのだ、と。

 しかし、彼らはそんなことはお構いなしに続ける。

「月にいくらくらいなら払えるんだ」

 暗黙のうちにTは関係ない上での話になっている。

 私は言った。相性もあるから、会ってみて判断したい。その上で、コストの面からも、話し合って対価を決めたい。

「そんなん、カッコ悪いわ!」

 Fが言った。

「最初からいくらか決めて募集しろ!」

 どうしてそこまで言われるのか、わからなかった。間違ったことを言ったつもりもない。