「サンテレビ」の社員である藤木
男子の代表には、異色の存在と言える選手もいる。藤木だ。
藤木は兵庫県に本社を置く民放テレビ局「サンテレビ」の社員であり、ディレクターとして働いている。阪神タイガーズ関連の番組などスポーツを担当しており、その中で得た知識もいかされているだろう。入社する前、2018年平昌や2022年北京では代表に届かなかった大舞台についにたどり着いた。
また、女子の日菜と兄妹そろってのオリンピック出場となる。2人は大阪に生まれ育った。その中で冬季は遠方のスキー場に長時間かけて通うなどしてスキーに励んできたことも、異色と言えるだろう。
女子では冨高日向子、柳本理乃が注目の存在。北京オリンピックでは重圧もあり19位に終わった冨高は、昨シーズンの世界選手権モーグルで銀メダルを獲得、ワールドカップでは6位で終えている。今シーズンもモーグルは総合6位、上位進出を目指す。
柳本は初めてのオリンピックになる。北京オリンピックも代表を狙う位置につけていたが、2021年12月、練習中に脳震盪を起こした影響から代表には届かなかった。その悔しさをばねに再出発し、2023年世界選手権モーグルでは4位。昨シーズンのワールドカップではモーグルで一度、デュアルモーグルで2度表彰台に上がり、デュアルモーグルでは総合3位となった。今シーズンは怪我の影響で開幕戦から欠場が続いたが1月、カナダでの大会で復帰し9位。北京の分も含め、ミラノ・コルティナにぶつける。
それぞれの背景を持ち、それぞれに歩んできた選手たちが、大舞台にその思いをぶつける。
*JBpressでの連載「フィギュアスケートを支える人々」(2024年8月30日公開までの一部)と、書き下ろしを含む電子書籍『日本のフィギュアスケート史 オリンピックを中心に辿る100年』(松原孝臣著/日本ビジネスプレス刊)が発売中です。
『日本のフィギュアスケート史 オリンピックを中心に辿る100年』著者:松原孝臣
出版社:日本ビジネスプレス(SYNCHRONOUS BOOKS)
定価:1650円(税込)
発売日:2026年1月20日
冬季オリンピックが開催されるたびに、日本でも花形競技の一つとして存在感を高めてきたフィギュアスケート。日本人が世界のトップで戦うのが当たり前になっている現在、そこに至るまでには、長い年月にわたる、多くの人々の努力があった——。
日本人がフィギュアスケート競技で初めて出場した1932年レークプラシッド大会から2022年北京大会までを振り返るとともに、選手たちを支えたプロフェッショナルへの取材を掲載。
プロフェッショナルだからこそ知るスケーターのエピソードに、高橋大輔さんの出場した3度のオリンピックについての特別インタビューも掲載されます。
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